温度調節機能付きインナー、おたふく手袋のオーバーザファンクションをインプレ

2017年からロードバイククラスタの間で話題のおたふく手袋。

 

2017年12月に発売されたオーバーザファンクションがやっと手に入ったので、早速インプレしてみたいと思います。

 

本来であれば、もう少し回数を着て、他のウェアとの比較等を行ってからインプレするところですが、3月に入って少し暖かくなってきた今こそが使い時、おいしい季節と感じたので急ぎで書くことにしました。

 

私的には、着心地(肌ざわり)がよくてそこそこ暖かく、汗抜けも悪くないおすすめインナーです。

 

初めて袖を通した時に、「おおぅ~!!」ってなりました。

 

サーモコントロール機能がついていることから、初春や晩秋にもっとも力を発揮するインナーではないかと思います。

 

それでは、概要からみていきましょう。

 

オーバーザファンクションの概要

 

 

 

こちらがパッケージです。

 

私が購入したのは、型番がJW-540、品名がBTアウトラスト(ロングスリーブ)クルーネックシャツのブラック×ブルー。

 

サイズはMサイズ。

 

「夏、冬、無敵。」ということで、寒暖差があっても対応できるオールシーズン対応コンプレッションインナーという位置付け。

 

おたふく手袋さんの性能自己評価は以下の通り。(5段階)

 

コンプレッション性:4

ストレッチ性:4

吸汗性:3

速乾性:3

 

また、特徴としてアウトラスト(Outlast)という新次元繊維を採用したというところを訴求しています。

 

新次元繊維、アウトラスト(Outlast)とは?

 

新次元繊維と謳っていますが、10年前ぐらいから採用されはじめた繊維のようで、スキー・スノーボードウェアで有名なPhenixがアウトラストを採用した商品を販売しています。

 

他にも紳士服のAOKIがスーツに採用したりもしているようですね。

 

というぐらいに、実績のある素材なのでご安心を。

 

特徴は、人間が快適と感じる32℃前後で温度調整してくれる機能を有しているということ。

 

そんなことできるの!?って話ですよね。

 

この考え方、実現できれば最強のインナーができると思うんですよね。

 

私が考える最強のインナーの定義は、「寒さを感じさせず、汗をかかせない

 

実現できれば、汗冷えなし、においも考えなくていい、吸汗速乾もお構いなしという他のインナーをすべて駆逐する商品になると思います。

 

残念ながら、オーバーザファンクションも実現はできていませんが、それを目指したというのは評価されるべきではないかと思います。

 

少し話が逸れました。

 

その仕組みは、繊維に2~30ミクロンのマイクロカプセルを組み込み、マイクロカプセル内の特殊相変換物質(パラフィンワックス)の融解(固体→液体)や凝固(液体→固体)の際に発生・吸収される熱によって、体の表面温度を調整するという仕組みです。

 

おそらく、パラフィンワックスの融点が32℃前後なんでしょうね。

 

寒くなり32℃以下になろうとしたとき、凝固が起こり、凝固熱が放出されることで温度が上がる。

 

暖かくなり32℃以上になろうとしたときは、融解が起こり、融解熱が吸収されることで温度が下がる。

 

相転移を利用したサーモコントロール機能を有する繊維がアウトラストです。

 

肝心の着心地は?

 

私が1番評価したいのが、この着心地のよさです。

 

起毛は使っていないので、さらさらの肌触りが大変心地よい!!

 

 

今まで着たことのあるインナーで1番近い着心地だったのは、ユニクロのエアリズムですかね。

 

冬のインナーとして私がおすすめしているモンベルのジオラインL.W.やミズノのブレスサーモエブリは、暖かいが故にちくちくするようなところが少なからずあるんですよね。

 

オーバーザファンクションは、そういったこともなく、本当にさらさら。

 

そして、BTパワーストレッチが採用されているので、ほどよい着圧感があって心地よいです。

 

着圧感があると書くと締め付けがきついのではないか?と思われがちですが、そこまでではありません。

 

おたふく手袋の人気商品であるボディータフネス 保温 コンプレッション パワーストレッチ 長袖 ハイネックシャツ JW-170と比較しても緩めと感じました。

 

そういう点からも、家で普段着として着たいと思わせる優秀なインナーだと思います。

 

サイズ感は?

 

身長164cm、体重64kgのコロコロ体型の私がMサイズを着ての感想は、少々大きめ

 

見苦しい写真ですいません・・・

 

丈も長めですし、袖も余るぐらい長かったです。

 

 

邪魔になるかと言われれば、コンプレッション性があるので邪魔にはならないんですけどね。

 

実際に計測してみたところ、以下のとおりでした。(アパレル業界の方には怒られる測り方かと思いますが許してください・・・)

 

丈が58cm

 

肩幅が50cm

 

袖が70cm

 

ぴったりぎみで着たい方は、普段選んでいるサイズの1つ下を選択する方がいいかもしれません。

 

私は、ゆったり目が好きなのでMサイズで快適に着用できています。

 

重量は?

 

 

乾いている状態で130gです。

 

 

ジオラインL.W.が113gですので、17g重いです。

 

 

ブレスサーモエブリが128gで、ほぼ同重量。

 

ロードバイク乗りの中には、「100g1万円の法則」なるものがあります。

 

100gの軽量化のために、平均10,000円をつぎ込むという意味ですね。

 

これにあてはめると、ジオラインL.W.と比較したとき、1,700円をロストしているともいえます。

 

レースに参加される方は、無視できない重量差かもしれません。

 

濡らした状態から脱水をかけ、30分乾かした後の重量差ですと、24gの差がありましたので、レースで汗をかいた状態ですと、気にすべきファクターと言えるかもしれません。

 

使用温度は?

 

夏は分かりませんが、冬は少々難ありです。

 

重ね着すれば問題ないですが、インナー1枚でカバーできる範囲としては、極端な低温には対応できないです。

 

以前にインプレ記事を書いたウインドブレークジャケットの下に、オーバーザファンクション1枚で気温6℃の中を自転車通勤した時は、はっきりと寒かったです。

 

身体が温まってきたらいい感じになりましたけど。

 

温まってからは、ジオラインなどを着用している時は、大量に汗が出てくるのですが、オーバーザファンクション着用時はそれほど発汗がなかったです。

 

これが、アウトラストの効果によるものなのか、そもそもジオライン等の方が暖かいからなのかが判別つきにくいのですが、常に心地よい温度に保たれていたのはオーバーザファンクションの方だったように思います。

 

アウトラストの効果を評価するのは難しいですね。

 

正確に評価するには、気温計とにらめっこしていないと気温が変化したのかが分からないかもしれない。

 

もう少し使い込まないと分かりづらいところです。

 

ただ、ライド中の休憩時間などの停止時間が長くなった時には耐えられないなという印象でした。

 

モンベルのジオラインL.W.やミズノのブレスサーモエブリは、気温6度でも対応できるので冬はそちらを着用した方がいいですね。

 

ちなみに、気温9℃の中であればオーバーザファンクションも問題なく対応できました。

 

意外に3℃の差は大きい・・・

 

 

なお、暑いと感じる環境でのテストはできていませんので、気温が上がってきたころに追記したいと思います。

 

吸汗速乾性は?

 

吸汗速乾性は、おたふく手袋の自己評価のとおりで、悪くはないという感触です。

 

さらさらの肌触りゆえだと思うのですが、相当量の発汗があった際はインナーが肌に張り付く感じがあり、不快に感じました。

 

ジオラインやブレスサーモエブリは、汗を吸った状態でもそこまで不快に感じないという点が優れています。

 

速乾性については優秀な部類という印象。

 

ジオラインなどと近いレベルの速乾性はあるように感じました。

 

以前に所有インナーの速乾性の実験をしましたが、オーバーザファンクションも近日中に行ってみようと思います。

 

 

消臭効果は?

 

スイトールCという消臭コアーミシン糸を使うことで、スピード消臭を実現しているとのことですが、自転車通勤において臭いは気にならなかったです。

 

寒い時期ということもあるとは思いますが・・・

 

以前からの記事どおり、朝に汗も乾ききらない状態でロッカーに放り込み、夜に再度着るという使い方をしたのですが、夜に嫌な思いをしなくてすみました。

 

パッケージを見る限りは、抗菌や制菌効果を謳ってはいないようですが、スイトールCがそれを実現しているのかもしれません。

 

不明点としては、BODY TOUGHNESS WIND SMASH Ⅱでは、スイトールCの使用箇所が首周辺と脇周辺に限定されていたと記憶しているのですが、オーバーザファンクションは全体に使われているんでしょうか?

 

UVカット機能は?

 

これは体感することが難しいのでなんとも・・・

 

しかし、UPF50+ですので、長時間外にいるロードバイク乗りにはありがたい機能です。

 

ここで注意点を1つ。

 

オーバーザファンクションには、カモフラ×レッドという色違いの製品があるのですが、ただの色違いではありません

 

性能差があります。

 

その性能性が、UVカット機能でカモフラ×レッドはUPF35です。

 

UVカット機能も考慮すれば、ブラック×ブルーを選択した方がよいですね。

 

ちなみに、女性用モデルは問答無用のUPF50+のようです。

 

UPFの意味が知りたい方は、デサントのこちらのページを参照してみてください。

 

参考:デサント-よくある質問 紫外線遮蔽率、UPFの数値の意味を教えてください。

 

価格は?

 

Amazonで2,400円といったところです。

 

モンベルのジオラインL.W.と比較するとお安め。

 

ただ、高コスパのおたふく手袋さんとしては、少々お高めの値段設定かな?と感じます。

 

2,000円を切る値段設定になればなぁ・・・

 

ロードバイクのトレーニング時の使用感

 

※2018年3月4日追記

 

気温20℃の中、トレーニングライドを行ってきました。

 

オーバーザファンクションに夏用の半袖ジャージ上下という春仕様。

 

流している間は快適です。

 

暑いと感じるかと思いましたが、意外にそんなこともなく。

 

感触としては、真夏はさすがに暑いだろうなと思いましたけどね。

 

UVカット機能があるので、アームカバーが不要なのがありがたいです。

 

生地感が、ジオラインのようにもろのインナーという感じではないので、そのまま着れるのもいいですね。

 

心拍160~170(最大心拍の80%ぐらい)までペースを上げると大量の発汗。

 

一気に体温が上がる場面では、アウトラストをもってしてもサーモコントロールの対応範囲外になります。

 

問題は、大量発汗をどれだけ発散できるか?

 

走っている最中はまったく気にならないのですが、帰宅し座ってしまうとインナーが吸った水分が気になります。

 

これはどのインナーも同じなのですが、その際に感じるインナーの肌への張り付き感が強め。

 

比較対象がジオラインやブレスサーモエブリなので、厳しめの評価ではありますが。

 

また、10分、20分と時間が経過した時の水分の残り方も多めでした。

 

一般的には優秀だと思います、これも。

 

ただ、ロードバイク乗り目線でいくと、トレーニングライドや汗をかきやすいヒルクライムの後、小休憩時に汗冷えの可能性は否定できないと思います。

 

あまりペースを上げないグルメライドなどに向いていそうですね。

 

汗をかくまでにサーモコントロールがコントロールしきってくれるような状況が1番よいかと思います。

 

最後に

 

冒頭にも書きましたが、普段着に使いたくなるインナーです。

 

Twitterで「普段着としてヘビロテしています」というようなインプレが出てくるのもうなずけるレベルです。

 

私も1枚買いたそうかと思います。

 

ちなみに、おたふく手袋で唯一の女性用モデルが存在する商品ですので、女性の方はオーバーザファンクションを購入されてみてはいかがでしょうか。

 

少しばかり汗をかくレベルのサイクリングであれば、快適そのものでしょう。

 

 

夏用ドライレイヤーとして登場したデュアルメッシュ、デュアルメッシュ3Dのインプレもアップしていますので、こちらも参考にしてみてください。

 

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