私、ロードバイクを始めて3年半が過ぎたわけですが、諸先輩方と同様にありとあらゆるパーツを購入し、散財祭りをしてきました。
純正で残ってるパーツと言えば、フレームとシートポストぐらい。
cinelli Experience 105 mixの完成車をWiggleで10万弱で購入したわけですが、あとからのカスタマイズ代だけで50万ぐらいかかってます、確実に・・・
そのカスタマイズ代の大半を占めるのが、そう、今回のお題であるホイールです。
そして、そのほとんどがアルミクリンチャーホイール。
アルミクリンチャーホイールのメリットは、使い勝手のよさに尽きると思います。
カーボンチューブラーホイールであるBORA ONE 50も所有していますが、ヒルクライムメインのライドで履かせる気にならない(ダウンヒルが少々怖い・・・)とか、雨が降ることが予想される日は履くのをためらってしまう(カーボンホイールは雨の日のブレーキングに難あり)、パンクした際の対応が大変とか、交換用のチューブラータイヤがかさばるなど使い勝手に難があり、完全に決戦ホイールと化しています。
やはり、普段履き、特にヒルクライムやロングライドではアルミクリンチャーが最強!!
ということで、私が保有している以下の6つのアルミクリンチャーホイールの比較インプレを行いたいと思います。
1.SHIMANO WH-R501-30
2.Campagnolo ZONDA
3.FULCRUM Rancing 3
4.Campagnolo SHAMAL ULTRA
5.FULCRUM Rancing Zero
6.MAVIC R-SYS SLR
エントリー、ミドル、ハイエンドとレベルアップしてきたアルミクリンチャーホイール達
さて、各ホイールの概要は以下のとおりです。
シマノ WH-R501-30
シマノ WH-R501-30 ロードホイール クリンチャー ブラック 前後セット
重量:F/875g R/1,126g
リムハイト:F/30mm R/30mm
超有名ないわゆる「鉄下駄」です。
完成車についてきたホイール。
R501のリムハイトが30mmになったモデルです。
初代自転車通勤用ホイールでした。
カンパニョーロ ゾンダ (Campagnolo ZONDA)
重量:F/670g R/885g
リムハイト:F/24mm R/30mm
鉄下駄からのステップアップの際、もっとも選択される率の高いコスパ最強のカンパニョーロのホイールですね。
リアのG3スポークパターンとラベルがかっこいい!!
2代目自転車通勤用ホイール。
フルクラム レーシング3 (FULCRUM Rancing 3)
重量:F/670g R/885g
リムハイト:F/24mm R/30mm
こちらはゾンダと双璧をなす、Two-to-Oneで有名なミドルグレードのホイールですね。
ゾンダは柔らか目、レーシング3は硬めとよく言われますが、本当に硬めです。
パワータイプの方は、レーシング3を選択した方が幸せになれると思います。
うちの奥さんがロードバイクを始めた時に、ゾンダとR501しかなかったために購入したホイール。
カンパニョーロ シャマルウルトラ (Campagnolo SHAMAL ULTRA)
重量:F/624g R/833g
リムハイト:F/24mm R/27mm
アルミクリンチャーの最高峰と言われるカンパニョーロの最上位グレードホイールです。
レインコンディションでのブレーキ性能に特化したシャマルミレというモデルもありますが、走行性能という点では同じ。
こちらはポンド安が大幅に進んだ時に海外通販で6万円台という破格値で売られていたところを購入しました。
現在、私の常用ホイールで、クリテやエンデューロもシャマルで参戦することが多いです。
フルクラム レーシング ゼロ (FULCRUM Racing Zero)
重量:F/647g R/843g
リムハイト:F/25mm R/30mm
ついに仲間入りしてしまいました、アルミクリンチャーの最高峰の双璧の1つ。
フルクラムレーシングゼロ。
シャマルウルトラと比較されることが多い、レース向けアルミクリンチャー。
硬く、高剛性なことで有名ですね。
5つのポイントに絞った感覚優先のホイールインプレ
簡単に概要を紹介しましたが、「実際、乗ってみた感じはどう違うの?」という点を、インプレしていきたいと思います。
ホイールを評価する際の代表的な5つのポイントに絞ってお伝えしていきます。
ポイントは、以下のとおり。
1.持った時の重さ(重量)
2.漕ぎだし、加速性能
3.巡航
4.ブレーキング
5.ヒルクライム
1.持った時の重さ
R501:バカ重、重戦車かよ・・・
ゾンダ:おっ、なかなか軽くなったぞ♪
レーシング3:おっ、なかなか軽くなったぞ♪
シャマルウルトラ:なにこれ、くっそかるっ!!
レーシングゼロ:やばっ、かるっ!!
R-SYS SLR:異次元、軽さ異次元すぎる・・・
片手で持った時の感覚での話ですが、R501とシャマルウルトラ、レーゼロでは段違いです。
本当に同じホイールなのかと疑いたくなるぐらい、シャマルウルトラ、レーゼロは軽いですし、R501は重いです。
ゾンダ、レー3は、R501に比べれば断然軽いのですが、ハイエンドホイールの軽さを知ってしまうとやはり重い。
そして、そのすべてのホイールを完全に置き去りにした超絶軽量ホイールなのが、R-SYS SLRです。
ホイールを持った瞬間に唖然とするほどの軽さです。
ヒルクライム時に差が出てきて当然といった印象。
2.漕ぎだし、加速性能
R501:ダンシングじゃないと進まねぇ~、シッティングとかむり~
ゾンダ:やわらか~く、ふわ~っと加速していく感じ。
レーシング3:踏めばぎゅ~んって加速していく感じ。踏まなかったら鉛。
シャマルウルトラ:ダンシングなら、ばびゅ~んって発射していきます。
レーシングゼロ:体重を乗せれば、あっという間に30km/hの世界がこんにちは。
R-SYS SLR:30km/hまでの加速感が素晴らしい。
漕ぎだしは、ホイールの硬さと軽さの差が顕著に表れます。
R501は論外。
本当に加速しない。
そして、重ったるいです。
市街地のインターバル地獄に遭遇した日には、脚が早々になくなることは覚悟しないといけないです。
ゾンダ、レーシング3は、R501に比べれば断然軽く、くるっとクランクが回ってくれます。
ただ、ゾンダの方が柔らかく感じ、ペダルに力が加わっていくなかで、力がどこかに吸収されていくような感覚があります。
雨上がりのゆるんだ泥の上を歩くときの感覚といいましょうか・・・
それに比べ、レーシング3は硬く感じます。
アスファルトの上を歩く感覚といったところ。
ですので、加速の鋭さはレーシング3の方が優秀です。
後々、足にくるのもレーシング3です。
ゾンダは足に優しいですけど、もっさり。
レーシング3は足に厳しいですけど、シャキッとしています。
シャマルウルトラは、レーシング3のさらに軽いバージョン。
硬さはゾンダよりはるかに硬く感じます。
それゆえに加速感も優秀。
硬さはレーシング3と大して変わらないように感じますが、軽さゆえにレーシング3と同じだけ加速させようとした時の足への負担は少ないです。
そして、レーシングゼロは、シャマルウルトラよりさらに硬いです。
レーシングゼロがクリテリウムなどの加速力を要するレースに合っているというのもうなずけます。
最後に、R-SYS SLRですが、レーシングゼロとほぼ同じ程度に硬いです。
やはり、ハイエンドクリンチャーホイールは総じて硬めの印象ですね。
3.巡航
R501:意外に回る!!重いけど・・・
ゾンダ:すぐに止まろうとする・・・
レーシング3:すぐに止まろうとする・・・
シャマルウルトラ:さすがUSB!!高速域では踏まないと止まろうとするけど・・・
レーシングゼロ:コロコロ回る!!ディープリムに比べれば、高速域が伸びないけど・・・
R-SYS SLR:30km/hまでの転がっていく感覚は秀逸!!ただし、高速域はレーシングゼロより多少劣ります。
意外に、R501が高速域では回るんですよ。
35km/hを維持するのは、ゾンダやレーシング3と同じか少し楽かもしれないです。
ゾンダ、レーシング3は35km/hを超えるとすぐに止まろうとしますね。
35km/hを超えようとすると、そこには厚い壁があるように感じます。
その壁を破りにいけるのがシャマルウルトラ、レーシングゼロといったところでしょうか。
R-SYS SLRは、35km/h以上でも問題なく巡行可能ですが、レーシングゼロに比べると抵抗感が若干あるかな?という感じです。
40km/hの壁をも突破できるのが、ディープリムホイールですね。
4.ブレーキング
R501:言わずもがな、止まりません
ゾンダ:普通
レーシング3:普通
シャマルウルトラ:よく止まります
レーシングゼロ:よく止まります
R-SYS SLR:ブレーキングは甘く、レーシングゼロと比べると制動距離が延びます
R501 のブレーキング性能の悪さは、恐怖を感じるレベルですね・・・
ブレーキングは、重ければ重いほど、慣性力が残ってしまうため、不利になります。
40km/hぐらいからのブレーキングでは慣性が残ってしまい、なかなか止まってくれません。
ダウンヒルにおけるブレーキングも同様です。
シャマルウルトラを履いて走った次の日、R501で走ると、思ったところで止まり切れないことがありました。
ゾンダ、レーシング3は、特に気になるようなところはありませんので、それ相応に止まってくれる感じです。
レーシングゼロもシャマルウルトラと同等レベルに減速できるので、安心。
意外にブレーキングに不安を覚えたのが、R-SYS SLRですね。
超軽量ホイールですので、スパッと止まってくれるのかと期待していたのですが、特殊なブレーキ加工が施されていることがアダとなっている感じです。
次章で触れますが、ヒルクライムは速いのに、ダウンヒルは不安というアンバランスさは、マイナスポイントだと思います。
5.ヒルクライム
R501:短距離なら意外に速いです。長距離になるとだめだめ。
ゾンダ:少しばかり反応が悪い気がします。ダンシングでハンドルを振る時に重たい感じが・・・
レーシング3:ZONDAに比べると反応がいいです。きびきびした感じ。
シャマルウルトラ:さすがの一言。よく登りますし、ダンシングも軽やか。
レーシングゼロ:パワーをかけた時の反応は随一!!シャマルウルトラより速いです。
R-SYS SLR:異次元です。とてつもなく登ります。さすがヒルクライム専用ホイール!!
やはり、ヒルクライムは軽さと硬さがすべて。
ヒルクライムをメインでと考えている方でしたら、R-SYS SLR一択かと思います。
レーシングゼロのパワー伝達力も素晴らしいです。
平均斜度12%ぐらいの坂を30秒だけとはいえ、20km/hで登れたのには感動した!!
ちなみにシャマルウルトラは、17km/hがいいところでした・・・
総括
やはり、ハイエンドアルミクリンチャーはすごい!!
よく言われることですが、ロングライド優先ならカンパニョーロ、クリテリウムなどのレース優先ならフルクラムを選択するのが正解ではないかと思います。
ミドルグレードであっても、ハイエンドであっても。
ヒルクライムは、R-SYS SLRが飛び道具すぎます。
資金に余裕があるのであれば、R-SYS SLR一択かと思います。
しかし、ゾンダやレーシング3が悪いかというとそういうわけではありません。
コストパフォーマンスという意味では、この2ホイールが群を抜いていると思います。
ホイールのアップグレードに関して、心理的な面からのおすすめアップグレード順に関する記事も参考にしてみてください。
ミドルグレードでアップグレードを止めてしまうのも1つの選択肢です。
ただ、ハイエンドモデルの味を知ってしまうと、ミドルグレードに戻れないのも事実・・・
意外に重要な点だと個人的には思っているのですが、ハイエンドホイールでしか実現できないペダリングというのが存在します。
ハイエンドホイール以外だと「踏むペダリング」になりがちではないかと思います。
ハイエンドホイールは、「回すペダリング」の感覚を得やすいんですよね。
なので、ペダリング上達には機材のグレードアップも必要なのではないかと思うようになりました。
2017年7月時点では、私の中での最高峰は間違いなくシャマルウルトラでした。
ですが、2018年6月時点では、レーシングゼロに軍配が上がるかなといったところです。
アルミクリンチャーホイールのアップグレードの参考になれば幸いです。
ロードバイク用ホイールのインプレ記事へのリンク
当記事で扱っているホイールの個別インプレ記事もアップしていますので、こちらも参考にしてみてください。
フルクラム レーシング3 + レーシングゼロ (FULCRUM Racing 3 & Racing Zero)
関連記事:【ロードバイク】まだ鉄下駄で消耗してるの?【ホイール】
マビック R-SYS SLR (MAVIC R-SYS SLR)
関連記事:超軽量アルミクリンチャーホイール MAVIC R-SYS SLR ファーストインプレ【レーゼロ比較】
カンパニョーロ ボーラワン50 (Canpanolo BoraOne 50 チューブラー)
関連記事1:【ボーラワン】BORA ONE 50 チューブラー ファーストインプレッション
関連記事2:レース仕様のカーボンホイール、BORA ONE 50 TU のセカンドインプレ
ロードバイクのホイールは、海外通販サイトでの購入が圧倒的に安い!!
ちなみに、アルミクリンチャーホイールの購入は、海外通販を利用することをおすすめします。
日本で購入すると2万円からひどくなると4万円ぐらい高くなってしまいます。
私は、全ホイール、海外通販で購入しました。
いまのところ、ノートラブルです。
今回、インプレしたホイールの海外通販サイトへのリンクを最後に貼っておきますので、1度、チェックしてみてください。
海外通販商品ページへのリンク
wiggle
Fulcrum – Racing Zero (レーシングゼロ) LG クリンチャーホイールセット
Campagnolo – Shamal Ultra (シャマルウルトラ) C17 クリンチャーホイールセット
Campagnolo – Zonda (ゾンダ) C17 ホイールセット
Fulcrum – Racing (レーシング) 3 クリンチャーホイールセット
ProBikeKit (PBK)
FULCRUM RACING ZERO(レーシング ゼロ) C17 クリンチャー ホイールセット
CAMPAGNOLO SHAMAL ULTRA(カンパニョーロシャマルウルトラ)C17クリンチャーホイールセット
CAMPAGNOLO(カンパニョーロ)・ZONDA(ゾンダ)・C17 クリンチャーホイールセット
FULCRUM RACING 3 C17 クリンチャー・ホイールセット
コメント
こんにちはー、先生のブログ発見👀
いつもお世話なっとります、笑
完成車についてきた鉄下駄…鉄下駄…
あー、思い当たる(〃ω〃)
でも今のトコは満足してるので変えたい欲求出てきませぬ…
こんなお話見る度・聞く度、気にはなるんですけどね、笑
もっと速くなったら考えますw
また、ご一緒して下さいませー(・∀・)
こんにちは~♪
発見されてしまいました(笑)
現状で満足しているのであれば、完成車付属のホイールで十分ですよ。
RS21(でしたっけ?)はいいホイールだと思います。
遠方に旅をすることが楽しみなのであれば、ホイール変更は有効かもしれないですけどね。
速くなるだけでなく、楽になりますから。
セールスちゃいまっせ(笑)
また、トレイン組んで走りましょう\(^o^)/
次はシャマルウルトラのレンタルを…。ー ̄) ニヤッ
そのホイールでしか出来ないペダリング…その感覚わかる‼︎
アワイチでキノさんにホイール交換してもらった時に感じたわ。
上りで自分のホイールと同じ感覚で踏んでも進まねぇ‼︎
キノさんのホイールの方が軽量なハズなのに…。
不思議なもんだねぇ。σ(´ー`*)
シャマル、いつでもお貸ししますよ(笑)
あ、私が10速やからその場で交換は無理か・・・
ホイール、いろいろと特性みたいなものがありますよね。
パワーで進ませるか回転で進ませるかみたいな。
さてさて、私の秘密兵器はどちらのタイプなのか楽しみ~♪
はい。( ´θ`)ノ
比較対象のタイヤ、チューブ銘柄は同じですか?
(゚Д゚)ノァィ
R500以外は、コンチのGP4000S2の25Cにヴィットリアのラテックスチューブですね。
ただ、ゾンダとレー3は空気圧が高めのころのセッティングなので、F7.5Bar、R8Barぐらいです。
シャマルとレーゼロはF6.3Bar、R6.5Barぐらい。
R500はコンチのUltraSports2にR-Airだったと思います。(1年以上前なので記憶が曖昧・・・)
DTスイスのPR1400ダイカットオキシック21も最強アルミホイールの候補だと思いますが、どうですかね??