みなさん、疲れた状態のままでトレーニングをがんばっていたりしませんか?
「速くなりたい!!」とか「強くなりたい!!」という向上心が旺盛な方ほど、「少し疲れてるかも・・・」という時も休憩、レストを入れることができず、がんばってトレーニングを行ってしまうものです。
私もロードバイク歴2年目までは、毎日、がんばって強度の高いトレーニングライドを行っていた記憶があります。
酷暑の真夏のある日、アワイチを行って後、六甲山でヒルクライム練という無茶をしたこともあります・・・
そのようなコンディションを考慮せず、がむしゃらに乗ることで回復が遅れてしまい、逆に効率の悪いトレーニングをしていた経験を交えて、休息(休足)についての私見をお話してみようと思います。
休息 (レスト) のないトレーニングはトレーニングではない!!
休息(レスト)は、体を動かすトレーニングと同じぐらい重要なことです。
みなさんも筋力が強くなるメカニズムについて、このような話を1度は聞いたことがあるのではないでしょうか。
トレーニングで傷ついた筋線維が、回復・修復を行う際に、より強固になるため、筋線維を今まで以上に太く、強く修復しようとする
創造と破壊とはこのことですね(ちょっと違う
このような体の反応を超回復と言います。
超回復を促すには、まず、筋肉が破壊されるほどの強度の高いトレーニングを行い、それとセットで十分な休息(レスト)が必要になります。
休息日も設けず、筋肉の破壊ばかり行っていては、筋肉が強くなる機会を失うことになり、やせ細っていくことになります。
「めちゃめちゃがんばっているのに、成果がでない・・・」という方は、まさに、破壊行動ばかりしている状態ではないかと思われます。
オーバートレーニングというやつですね。
オーバートレーニングになると、故障の確立も上がります。
私のロードバイクライフの大半は膝の痛みとの闘いだったのですが、振り返ってみると、疲労がたまっている状態で無理をして走った時に膝が壊れることが多かったように思います。
疲労がたまると、通常なら真っすぐに踏めるペダルもこじりながら踏まないといけなくなったり、フォームが安定しなくなったりすることで、負荷のかかり方が変わってしまうことになりがち。
それによって、膝が痛んだり、腰が痛んだりと不具合を起こし始めてしまうことが多々あります。
無理はしてはいけません。
故障防止のためにも、休息は重要なトレーニング要素の1つです。
休息はどのような頻度で取ればいいのか?
・身体が重い
・足が重い
・ペダルがいつものように回らない
・いつもより踏ん張りが効かない
このような症状を感じとったら、休息日を入れるべきではないかと思います。
パワーメーターを使われているのであれば、TSS(トレーニングストレススコア)が150を超えたらとか数値化できるみたいですので、疲労の見える化によってコントロールすることも可能かと思います。
私は、パワーメーターを所持していないので、感覚的なお話をしますね。
私は、高強度(とってもしんどい)トレーニングをした次の日は、休息日とすることにしています。
無理にロードバイクには乗らず、1日を過ごす。
自転車通勤をしている関係上、ロードバイクに乗らなければならない状況が多いので、その場合はほとんど負荷のかからない程度のサイクリング強度で走ることが多いです。
息が上がらない程度のレベルですので、本当にゆっくりとしたペースです。
回復し、強くなろうとしている筋肉の邪魔をしないようにすることが重要。
ちなみに、高強度トレーニングを行った後、筋肉に負荷がかからない低強度で、心拍は高めに維持した状態で走ることを回復走(アクティブリカバリー)と言います。
アクティブレストの1つですね。
トレーニングを行った次の日に、回復走と称してゆっくりとライドするのは回復走とは異なるようです。
回復走は、トレーニング当日の最後に行うものとのこと。
ですので、高強度トレーニングを行った後の帰宅前15分程度、負荷を感じないレベルの軽いギアで高ケイデンスを維持しながら回復走を行うのがよさそうです。
休息ばかりではなく、トレーニング後の食事も重要!!
疲労回復という点では、トレーニング後30分以内に糖質(炭水化物)とタンパク質(プロテイン)の摂取を行うことが重要です。
ここで予備知識を1つ。
人間がエネルギーを作り出すプロセスは以下の2つです。
1.体内のグリコーゲン(糖質)をエネルギーに変換し、枯渇させる。約2000kcalが限度。
2.グリコーゲンが枯渇すると、身体はタンパク質(筋肉)や脂肪を分解し、エネルギーに変換する。
要は、グリコーゲンが体内にない状態になると、タンパク質を壊してエネルギーにするというメカニズムです。
この筋肉の分解は、超回復とは関係なく、筋肉にとってマイナスの現象です。
トレーニング後は、すみやかに糖質を摂取することで筋肉の分解を止める必要があります。
さらに、分解された筋肉を合成(修復)するためには、タンパク質を摂取することも重要です。
トレーニング後30分以内の時間帯は、ゴールデンタイムと呼ばれ、筋肉の修復を促すのに一番よい時間帯とされています。
筋肉が、枯渇してしまったエネルギーや、破壊されてしまった筋肉の修復を行うために栄養を求め、飢えている状態なわけです。
ですので、早急に炭水化物とタンパク質を摂取しないといけません。
が、激しいトレーニング直後にいきなり「ごはん+肉」を食べろと言われてもつらいですよね・・・
ということでおすすめなのが、こちらです。
炭水化物・・・コーラ、フルーツ、はちみつ、ジャムなど
タンパク質・・・プロテインの粉を水に溶かしたもの
炭水化物は、単純炭水化物と呼ばれるすぐにエネルギーに変換されるものを。
コーラは、カフェインなども含まれており、疲労回復に最適です。
ライド中のコーラがとてつもなくおいしく感じるのは、そういうことなのかもしれませんね。
タンパク質の代表格は、よく耳にするプロテインです。
プロテインの粉を水に溶かして飲む。
目安は、30g程度。
それ以上は、摂取しても筋合成に使われることなく、無駄になってしまうそうです。
プロテインと聞くと、筋トレの代名詞と言いますか、マッチョ=プロテインみたいなイメージがありますよね。
私も昔はプロテインを飲みさえすれば、むっきむきになれると勘違いしてました。
プロテインは、破壊された筋肉の修復のために必要なわけであって、何もせずとも筋肉が付く魔法の薬というわけではありません。
然るべき時に然るべき量を摂取して、初めて筋力アップに寄与します。
プロテインには種類があり、トレーニング後に摂取するのに最適なのはホエイプロテイン ( WHEY PROTEIN ) です。
他に、ソイプロテイン(SOY PROTEIN)やカゼインプロテイン(CASEIN PROTEIN)がありますが、吸収率がよく、トレーニング直後の摂取に最適なのは、ホエイプロテインです。
他のプロテインは、筋力を落とさずにダイエットをするのに向いています。
プロテインの種類について詳しく知りたい方は、こちらの記事も参考にしてみてください。
上記のような摂取しやすい食品を有効に使い、トレーニング後はなるべく早く回復を促せるよう意識したいところです。
最後に
ロードバイクのみならず、スポーツにおいて強くなるためには、トレーニング方法の研究も大事ですが、休息の取り方、リカバリーの方法を知り、実践することも大事ということです。
目を三角にしてトレーニングに打ち込むばかりではなく、自分の身体を労わってあげることも考えてみてはいかがでしょうか。
筋力トレーニングやレストに関する情報や、プロテイン、サプリメントの摂取に関する情報をより深く勉強してみたいという方は、こちらの書籍を読んでみてください。
また、こちらの書籍について簡単ではありますが、インプレ記事をアップしていますので、そちらも参考にしてみていただければ幸いです。
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