【ロードバイク】海外通販を使用する際の関税・消費税について

海外通販サイトの利用時に気を付けたい重要なポイント、関税と消費税。

 

特に、フレームや完成車、ホイール、グループセットなどの高額商品を購入する際は、注意が必要です。

 

しかし、基本的には日本の消費税より安く済むことが多いのでご安心を。

 

ポイントは以下の4点です。

 

1.16,666円以下の購入は、関税・消費税ともに0円

2.16,667円以上の購入は、消費税がかかる

3.関税はかかるものとかからないものがある

4.関税で注意が必要なのは、高額になりやすいシューズとウェア関係

 

順番に解説していきたいと思います。

 

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消費税は、16,667円以上の購入で必ず発生する

 

海外通販を利用したことがある方なら、荷物が届いた際に配達員の方から「税金があるので支払いをお願いできますか?」と税金の支払いを求められたことはないでしょうか?

 

この「税金」の正体ですが、ロードバイク関連の商品の場合、ほとんどが消費税です。

 

 

こちらは、私がCANYONでロードバイクのタイヤを大量購入した際の伝票ですが、右下に消費税として2,200円という記載があります。

 

そして、関税額は0円です。

 

この消費税として支払う税金を、関税と勘違いされる方もいらっしゃいますが、実は、関税はかかっていないことが多いです。

 

ですので、まず、注視すべきは消費税額ということになります。

 

そして、よく見かけるこのキーワード。

 

16,666円以下は0円

 

この意味を解説していきたいと思います。

 

海外通販の個人利用における消費税の計算式

 

海外通販における個人利用の場合の消費税額の計算式は、以下のとおりです。

 

購入金額 × 0.6 × 0.08 = 消費税額

 

購入金額は、商品の金額そのものです。

 

送料や保険費は含まれません。

※商用目的の場合は含まれます。

 

0.08は、日本の消費税率ですね。

 

消費税率が10%に上がれば0.1となります。

 

では、0.6をかけるのはなぜでしょう??

 

これは、個人利用目的の輸入品は、海外小売価格の0.6を掛けた金額を課税価格とするというルールによるものです。

 

税関のこちらのページに記載があります。

 

1.課税価格が1万円以下の貨物の場合、原則として、関税、消費税および地方消費税は免除されます。ただし、酒税およびたばこ税・たばこ特別消費税は免除になりません。また、革製のバッグ、パンスト・タイツ、手袋・履物、スキー靴、ニット製衣類等は個人的な使用に供されるギフトとして居住者に贈られたものである場合を除き、課税価格が1万円以下であっても関税等は免除されません。

2.個人の方がご自身の個人的使用の目的で輸入する貨物の課税価格は、海外小売価格に0.6を掛けた金額となります。その他の貨物の課税価格は、商品の価格に運送費および保険料を足した金額になります。

3.上記の関税率とは別に内国消費税(消費税、酒税など)および地方消費税が別途課税されます。また、無税のものについては、内国消費税および地方消費税のみが課税されます。

4.郵便物の重量制限などのため2個以上に分割されている場合は、この合計が課税価格となります。

引用元:少額輸入貨物の簡易税率 – 税関

 

上記の2番目の項目が該当します。

 

そして、もう1点、重要なことが1番目の項目に記載されています。

 

課税価格(商品の金額×0.6)が1万円以下の場合、関税、消費税および地方消費税は免除される。

 

課税価格10,000円が上限ですので、実際の商品金額に割り戻してみます。

 

10000 / 0.6 = 16666.6・・・・

 

となり、16,666という数値が登場しました。

 

これが、個人利用の場合、16,666円以下のオーダーは消費税がかからないという根拠です。

 

逆に、16,667円以上のオーダーに対しては、消費税が必ず発生します。

 

そして、最後のポイントとして、16,666円ルールの適用範囲は1オーダーに対してということです。

 

4項目目の内容から、梱包が分かれていればいいというわけではないことが分かります。

 

荷物が多いという理由で、1オーダー分の荷物の梱包が分かれていたとしても、課税価格は合算されてしまいます。

 

しかし、オーダーが分かれており、各々の商品合計額が16,666円以下であれば、課税価格が10,000円以下となり、免税された荷物が2個送付されるという扱いになり、消費税は免税されます。

 

例を挙げて考えてみましょう。

 

例:以下の3点を購入する際、1番安く購入できるオーダー方法は?送料は5,999円以上購入で無料となり、以下は999円かかる

ライト:5,000円

ブレーキ前後セット:11,000円

ドリンクボトル:1,500円

 

難しい話ではありません。

 

送料が発生しないように、そして、消費税が免税されるように組み合わせるだけです。

 

ポイントは2つだけ。

 

・1つのオーダーの合計額が6,000円以上にする(送料無料化対策)

・1つのオーダーの合計額が16,666円以下にする(免税対策)

 

上記2ポイントを実現できる組み合わせは、以下のとおり。

 

1オーダー目:ブレーキ前後セット ←11,000円で送料も消費税もかからない

2オーダー目:ライト + ドリンクボトル ←6,500円で送料も消費税もかからない

 

1オーダーですべての商品を注文すると、合計額が17,500円となり、消費税が840円かかることになります。

※ちなみに消費税額は、17,500 × 0.048で求めることができます。0.048は(0.6×0.08)の計算結果ですね。

 

しかし、上記のように2つに分けてオーダーすることで、送料も無料になり、消費税も免税され余計な出費を抑えることが可能です。

 

2オーダーに分けたとしても、以下の組み合わせでは消費税は免税されても、送料がかかってしまいますね。

 

1オーダー目:ブレーキ前後セット+ ドリンクボトル 

2オーダー目:ライト ←5,000円のオーダーでは、送料999円がかかる

 

1オーダーの合計額を意識することで、余計な費用を発生させないことが、海外通販を利用する際の重要なポイントになります。

 

日本で購入した場合、問答無用で消費税8%が課税されますので、海外通販の利用は免税対策としても有効と言えます。

 

ロードバイク関連用品のほとんどは、関税がかからない

 

次に関税について。

 

基本事項として、関税も消費税と同様、16,666円以下の場合は免税となります。

 

その上で、商品のカテゴリーによって、関税税率は決まっています。

 

少額輸入貨物に対する簡易税率表を確認してみましょう。

 

少額輸入貨物に対する簡易税率表 (関税定率法第3条の3関係)
品目〔具体的な品目例〕関税率
1酒類
(1) ワイン
(2) 焼酎等の蒸留酒
(3) 清酒、りんご酒 等
70円/リットル
20円/リットル
30円/リットル
2トマトソース、氷菓、なめした毛皮(ドロップスキン)、毛皮製品 等20%
3コーヒー、茶(紅茶を除く)、なめした毛皮(ドロップスキンを除く) 等15%
4衣類及び衣類附属品(メリヤス編み又はクロセ編みのものを除く) 等10%
5プラスチック製品、ガラス製品、卑金属(銅、アルミニウム等)製品、家具、玩具 等3%
6ゴム、紙、陶磁製品、鉄鋼製品、すず製品無税
7その他のもの5%

引用元:少額輸入貨物の簡易税率 – 税関

 

ロードバイク関連であれば、5、6、7、8が関係しそうに見えます。

 

しかし、簡易税率表には当てはまらないものが多いんですよね、実は・・・

 

カテゴリー別の傾向を言いますと

 

フレーム・完成車・・・無税

コンポーネント等のパーツ類・・・無税

タイヤ関係・・・無税

ウェア類・・・10%

シューズ類・・・20%(様々な税率がありうる)

 

素人が判断するのは難しい。

 

フレーム・完成車・ホイールは、アルミニウムなどの卑金属だから3%かかるんじゃないの?と思ったりもするのですが、実行関税率表という正式なテーブルでは、自転車という項があり、本体からパーツ類まですべて無税と規定されています。

 

興味のある方は、こちらを覗いてみてください。

 

参考:実行関税率表 – 第17部 車両、航空機、船舶及び輸送機器関連品 第87類 鉄道用及び軌道用以外の車両並びにその部分品及び附属品

 

シューズは鬼門だそうで、素材が何か?原産国がどこか?によって、税率が異なります。

そして、チェックが厳しいとの声も・・・

 

せっかく割引額が大きくても、20%も課税されたのではたまったものではありませんね。

 

実質は、6掛けルールがあるので、12%ですけど。

 

高額なサイクリングシューズやジャージ類を購入する場合は、関税のことを頭に置いておかないと、日本で購入するのと大して変わらないということもありえますので、注意が必要です。

 

商用の場合は、課税価格の6掛けルールは適用されない

 

私は経験がないのですが、関税がかかる対象のアイテムを1度に大量購入すると、商用と判断されることがあるらしいです。

 

その際は、関税・消費税ともに6掛けルールは適用されず、購入総額(送料や保険費も込み)に対して税率が掛けられ、税額が算出されます。

 

税金だけで、相当持っていかれることになります・・・

 

その際は、税関に連絡し、事情を説明して誤解を解く以外に方法はないと思われます。

 

税額が想定より高いかの確認はしておいた方がよさそうです。

 

VAT(付加価値税)はかからない

 

VAT(付加価値税)とは、海外の消費税的な位置づけの税金です。

 

VATは、輸入品にはかかりません。

 

海外通販サイトの決済画面でも、VATの表示はありますが、常に0円と表示されているかと思います。

 

VATは、気にしなくても問題ありません。

 

まとめ

 

最後にポイントをおさらいです。

 

1.16,666円以下の購入は、関税・消費税ともに0円

2.16,667円以上の購入は、消費税がかかる

3.関税はかかるものとかからないものがある

4.関税で注意が必要なのは、高額になりやすいシューズとウェア関係

 

海外通販は、税金のことも忘れずに、かしこく利用したいですね。

 

海外通販利用時にかかる費用の1つ、送料についてはこちらの記事をどうぞ。

 

 

 

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